ビサイドホーム

menu

MENU

平成30年度住宅・土地統計調査からみる葛飾区の現状分析

  • 2020/01/15 不動産マメ知識

    政府発表の統計である、平成30年度住宅・土地統計調査からみる葛飾区の現状を、空き家率とその賃貸住宅率を計算し分析しました。

    東京23区全体の平均空き家率は10.4%ですが、葛飾区は11.8%と平均より高い数字でした。全体の4位タイとかなり上位で、1位の豊島区13.3%、2位の港区12.4%、3位の中央区11.9%に次いで、荒川区と同率でした。

    空き家数のうち多くを占めるのが賃貸用の住宅です。空家数に対しての賃貸用住宅の割合を計算すると、東京23区全体は71.1%でした。葛飾区は72.8%とここでも平均より高く、全体の10位でした。1位は豊島区89.0%、2位は渋谷区の87.0%、3位は新宿区の83.8%でした。

    豊島区中高層集合住宅の建築に関する条例にて、1部屋の最低面積が23区規格は25㎡のところ、平成25年まで20㎡未満で建築可能でした。(令和元年現在はすべての区で25㎡以上の規制)このため、豊島区は他区に比較して狭小の賃貸用中高層住宅を建築しやすかったことから賃貸用の住宅供給数が多く、空き家率も高いと考えられます。他の上位の区は都心にあり、近年のファンドやREITによる賃貸物件建築の多さから、うなずける内容です。

    データから、葛飾区は他の区と比較して空室率が高いうえ、そのうち賃貸住宅が占める割合が高い、なかなか珍しい区である事が明らかです。

    このことから見えてくるのは、葛飾区は賃貸用の住宅の成約率が他の区と比較して良くないという事です。その原因の一つとして、大型賃貸マンションが少ない事が挙げられます。葛飾区は建物の大きさの制限となる容積率が多く指定されている場所が、他の区と比較して少ないです。そのため、他の区では探せる大型の鉄筋コンクリート造の建物が少なく、どうしても低層3階建て程度の軽量鉄骨造や木造のアパートが多くなります。そして、低層アパートと比較して家賃が高い大型賃貸マンションは、その数が少ないため入居者の選択肢が少なく希少性があがり、相場よりも高く設定される傾向にありますが、それだと早期成約が難しく、空室率が上がってしまいます。

    あなたのお部屋を賃貸に出すときは、少なくとも東京23区レベルのマクロ視点での分析が必要です。そのための診断を、是非ビサイドホームにお任せください。

一覧へ戻る

↑ ページトップへ
Fudousan Plugin Ver.5.3.0